前期破水ぜんきはすい
最終編集日:2022/6/7
概要
胎児を包む卵膜が破れて、羊水が外に漏れ出ることを破水といいます。
通常は陣痛が始まって出産が進み、赤ちゃんが生まれる直前に破水しますが、陣痛が始まる前に破水することを前期破水といいます。
原因
前期破水は、もともと感染や炎症により卵膜が弱くなっていることで起こると考えられています。卵膜が弱くなった場合に、重い荷物を持ち上げる、激しいせきをするなど腹圧がかかった動きをしたことがきっかけとなり破水がおこることがあります。
また、羊水過多や多胎妊娠(双子や三つ子など)は、子宮内圧が常に上昇している状態なので、前期破水の原因となります。
症状
破水は、水っぽいおりもののようなこともあれば、尿漏れのように大量のこともあります。妊婦自身では破水かどうかは判断がつかないこともあります。
問題なのは、子宮のなかの胎児のいる空間と腟がつながることにより、胎児が感染しやすくなることです。また、母体も子宮内感染により、危険な状態になることがあります。
破水が疑われたら、すぐに主治医に連絡しましょう。
検査・診断
腟鏡を使った内診で、羊水が流出しているかを診察し、試験紙を用いて羊水(アルカリ性)かどうかを確認します
治療
前期破水をした場合、必要に応じて抗菌薬が投与されます。妊娠37週以降では、約80%で24時間以内に陣痛が発来して分娩に至ることから、自然に経過を見るのが一般的ですが、妊娠34週以降であれば、胎児感染のリスクを考慮して、積極的に分娩誘発を行うこともあります。
妊娠週数により治療は異なりますが、妊娠の延長が必要な場合、感染による炎症の心配がなければ子宮収縮抑制薬などを使用し、少しでも胎児が成長するように、できるだけ妊娠を継続させることもあります。
セルフケア
予防
日頃から外陰部を清潔に保ちましょう。
監修
JR東京総合病院 産婦人科 医長
松浦宏美