絨毛膜下血腫じゅうもうまくかけっしゅ
最終編集日:2022/6/7
概要
妊娠初期に超音波検査をすると、胎嚢(胎児を包んでいる袋)の周りに黒っぽい血腫(血の塊)が見えることがあります。これを絨毛膜下血腫といいます。
出血を伴うことが多いのですが、出血量が少なく、胎児の心拍が確認できていればほとんどの場合、無事に妊娠は継続することができます。
原因
原因の詳細は不明ですが、絨毛組織が胎盤を作るために子宮内膜に根を張ろうとする際、絨毛組織の先端が血管を傷つけてしまい、出血が起き、血腫ができると考えられています。
症状
絨毛膜下血腫は妊娠初期に発症し、その多くが妊娠中期までに吸収されて自然に消滅します。
おもな症状は性器からの出血ですが、なかには出血症状がなく絨毛膜下血腫に気づかないケースもあります。
出血量は血腫の場所によって異なります。血腫が子宮口の近くにできると出血量は多くなる傾向があります。出血量が少ない場合はあまり心配する必要はありません。絨毛膜下血腫が消失しない、絨毛膜羊膜炎を合併する、血腫が大きいと流早産のリスクが上がります。
妊娠中期になってもまだ血腫が認められる場合や、出血量が多い場合には注意が必要です。
検査・診断
【検査・診断】
出血の程度と超音波(エコー)検査で確認できます。
妊婦健診の超音波検査で見つかることも多いようです。
血腫が認められると、その大きさ、部位、腹の張り具合によって血液検査で炎症のチェックが行われます。
治療
絨毛膜下血腫を医師から指摘された場合は定期的に受診をする必要があります。
現在薬による治療法は確立されていないため、継続的に出血する場合には感染予防に留意し、安静にして出血を悪化させないようにします。
セルフケア
療養中
医師からとくに指示がなければ日常生活は普通に過ごせますが、運動や性行為、長時間の外出などは控えたほうがいいでしょう。
腹痛、お腹の張り、出血があればすぐに主治医に相談してください。
監修
JR東京総合病院 産婦人科 医長
松浦宏美