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甲状腺がん
こうじょうせんがん

最終編集日:2022/1/11

概要

甲状腺は基礎代謝に関係する内分泌組織のひとつです。甲状腺ホルモンを産生し、脳や骨の成長を促し脂質や糖の代謝を行います。

甲状腺がんは甲状腺の一部に腫瘍ができる結節性甲状腺腫のうち、悪性腫瘍ができているものをいいます。

甲状腺がんは種類が多く、乳頭がん、濾胞(ろほう)がん、髄様(ずいよう)がんなどがあります。発症年齢は30~40歳代に多く、高齢になるほど悪性度の高いがんが増える傾向にあります。

原因

甲状腺がんの原因はわかっていません。若年期の放射線の被ばくが要因として挙げられています。また、甲状腺がんのうち髄様がんは、血縁者にこの病歴のある人がいると、発生する可能性が高いといわれています。

症状

甲状腺がんの症状として、頸部のしこり、リンパ節の腫れがみられます。ただし痛みなどの自覚症状が少ないため、診察やその後の検査で見つかるというケースも少なくありません。

進行すると、周囲への浸潤や腫瘍が近い臓器を圧迫して、食べ物が飲み込みにくくなったり、声がかすれたり、息がしづらくなったり、などの症状が現れることがあります。

検査・診断

甲状腺がんでは、腫瘍に直接注射針を刺して、細胞学的病理検査である穿刺吸引細胞診(せんしきゅういんさいぼうしん)を行います。進行度合いや転移の有無、質的診断には、超音波検査が行われます。採血検査で甲状腺ホルモン値を調べます。

髄様がんの一部は遺伝性ですので、原因遺伝子検査を行うこともあります。

治療

がんの種類や、その進行度合い、全身状態をみて治療法を検討しますが、基本は手術療法です。がんの場所や転移の有無などにより、甲状腺全摘出術、片側の甲状腺を切除する甲状腺片葉切除術、などが行われます。

腫瘍が10mm以下の乳頭がんは手術ではなく、超音波検査などにより経過観察をするケースもあります。

甲状腺全摘出時に、副甲状腺の切除も同時に行った場合は、血液中のカルシウム濃度の低下に伴う症状が出ることがあるため、ビタミンD製剤やカルシウム剤の服用が必要となります。

セルフケア

病後

甲状腺はホルモンをつくるときにヨウ素(ヨード)を使うため、ヨードを多く含む海藻類を摂取することが甲状腺によいといわれることがあります。ただしヨウ素の過剰摂取は乳頭がんの発生原因にもなると考えられていますので、摂取量には注意が必要です。

日常生活や食事については、専門医によく相談しましょう。

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監修

寺下医学事務所医学博士

寺下謙三