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がん性胸膜炎
がんせいきょうまくえん

最終編集日:2022/1/11

概要

左右の肺の表面はそれぞれ薄い膜に覆われていますが、この膜に炎症が起きて肺の外側に水がたまった状態が胸膜炎です。

そのなかでも、がん細胞が胸腔内に広がったことで炎症を起こすのががん性胸膜炎です。肺がんの胸膜転移以外にも、ほかの臓器がんからの転移によるがん性胸膜炎もあり、乳がん悪性リンパ腫などが原因となります。

原因

がんなどの悪性腫瘍が原因です。がんの増殖によって胸膜が炎症を起こすと、胸水が増加します。これは炎症によってしみ出す液体量が増えるためです。

症状

胸膜炎と同様に、ピリピリとした胸の痛み、呼吸困難、発熱せきなどの症状が出ます。呼吸困難は胸水が肺の周りにたまって、肺を圧迫するために生じます。

がん性胸膜炎は呼吸困難で酸素管理が必要になり、そのまま進行すると死にいたることが多い重篤な疾患です。

検査・診断

胸膜炎と同様に、胸部X線検査、CT検査で胸水のたまり具合を調べます。このときがん性胸膜炎とわかることもあります(例えば、胸膜炎の陰影と同時に肺がんの陰影が発見されるとか)。

確定するために、胸腔内や胸膜にがんの細胞があるかどうかを、胸水穿刺を行い調べます。

治療

胸水量が多いと息苦しくなるので胸膜の間に管を挿入して胸水を体外へ抜く、胸腔ドレナージを行います。

がん性胸膜炎では抗がん剤を使った治療が行われ、効果が現れると胸水が減少します。ただ効果が現れない場合は、肺側の胸膜と胸腔側の胸膜をくっつける胸膜癒着術を行うこともあります。胸水が増加して、体力消耗・呼吸困難を起こさないための処置です。

セルフケア

病後

肺がんからの転移によるがん性胸膜炎が多いため、喫煙者は禁煙が必要です。ただ、ほかの胸膜炎にくらべて、予後が非常に悪いのががん性胸膜炎の特徴です。

予防

肺がんからの転移によるがん性胸膜炎が多いため、喫煙者は禁煙が必要です。ただ、ほかの胸膜炎にくらべて、予後が非常に悪いのががん性胸膜炎の特徴です。

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監修

千葉大学病院 呼吸器内科特任教授

巽浩一郎