【重要なお知らせ】2026年4月より契約団体専用サービスに移行します。詳細はこちら

う蝕
うしょく

最終編集日:2022/1/11

概要

う蝕は、むし歯の正式な病名で、歯に付着した菌が糖類を分解してつくり出した酸によって、歯が溶かされた状態を指します。初期は無症状、あるいは甘いものや冷たいものがしみたりするなどの症状ですが、進行すると歯の表面をおおうエナメル質が溶け、その内部の象牙質、神経と血管が通っている歯髄まで浸食され、痛みが生じます。治療ではおもに、う蝕部分を削り取り詰め物やかぶせ物で穴をふさぎます。早期の段階での治療が有効です。

原因

う蝕の原因は、口のなかにいるミュータンス菌など、いわゆる“むし歯菌”と呼ばれる細菌です。口内に食べかすなどの汚れがあると、むし歯菌はその糖分からねばねばとした物質であるプラーク(歯垢)を形成し、歯の表面に付着します。むし歯菌がつくり出すプラークは酸性のため、付着すると歯の表面にあるエナメル質を溶かしていきます。

むし歯菌の餌となる糖分は、ショ糖(砂糖)、果糖、異性化糖(果糖ブドウ糖液糖)などで、甘い物の食べすぎや飲みすぎも、う蝕の原因となります。

むし歯菌は生まれたばかりの赤ちゃんの口のなかにはいませんが、親やきょうだいなどから感染すると考えられています。

また、う蝕のなりやすさには、生まれつきの歯の質などもかかわっています。いずれにせよ、歯磨きをはじめ、口のなかの衛生管理ができていない場合に発症しやすくなります。

症状

初期のう蝕には、一般的に痛みなどの症状はみられません。初めは歯のエナメル質の一部が不透明な白色にみえる状態になり、進行すると歯の表面に穴が開き、茶色や黒色に変色していきます。甘い物や冷たい物などで痛みを感じるようになります。

歯の中心部である歯髄に達した場合は、何も食べなくても、ズキズキとした激痛を感じることがあります。やがて、歯の神経が壊死すると痛みは治まりますが、そのままにしておくと歯の根元や歯肉(歯ぐき)などにうみがたまることもあります。さらに進行すると、あごの骨に炎症が起きることもあるため、早期の治療が大切です。

検査・診断

う蝕は、まず視診で歯の状態を個々に調べます。う蝕が深くまで及んでいる可能性があれば、X線検査やCT検査を行いくわしく調べます。重症化している場合は血液検査を行うこともあります。


進行度は、う蝕を意味するカリエスの頭文字「C」を用いて、C0~C4の5段階で示されます。

CO(白濁、着色の初期のむし歯)

C1(エナメル質にとどまる初期のむし歯)

C2(象牙質まで進行したむし歯)

C3(歯髄まで進行したむし歯)

C4(歯根部だけ残った状態)

治療

治療は、症状によって異なります。エナメル層のごく表面の脱灰だけであれば、削らずに定期的なフッ化物の塗布などで再石灰化を促します。ただし、ほとんどの歯科治療では、う蝕となった部分を削り、合成樹脂や金属で詰め物やかぶせ物をします。

う蝕が神経にまで達している場合は神経も除去し、詰め物をした後にかぶせ物をします。抜歯となった場合は、歯がなくなった部分の処置としてブリッジや入れ歯、インプラントなどをつくって装着します。

セルフケア

療養中

詰め物やかぶせ物の材質は、最近は金属アレルギーや審美的な理由から、金属を使わないケースが多くなっています。なかには自費による治療になる場合もありますので、歯科医師とよく相談のうえ、決めるようにしましょう。

予防

う蝕の予防には口内を清潔に保つための歯磨きが重要です。歯ブラシによる歯磨きに加え、歯間ブラシやデンタルフロスを使用して歯と歯の間の汚れを取り除くようにしましょう。また、むし歯菌の餌となる甘い物をとりすぎないことや、間食を少なくすることも大切です。将来、歯を失わないようにするために、定期的に歯科医院に通い、歯の状態の確認とメンテナンスを受けることを習慣づけましょう。

Xで送る
LINEで送る
Facebookで送る
URLをコピー

監修

新高円寺はっとり歯科医院院長

服部重信