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骨粗鬆症
こつそしょうしょう

最終編集日:2022/1/11

概要

骨密度が低下することで骨の強度が弱くなり、骨折などが起こりやすくなる病気です。おもな要因には、加齢、 女性ホルモンであるエストロゲンの欠乏、運動不足などが考えられます。閉経後の女性に発症しやすいことが特徴です。

骨粗鬆症でよく発症するのが脆弱性骨折(ぜいじゃくせいこっせつ)で、ちょっとした衝撃で骨折してしまうので日常生活に大きな支障を生じます。

自覚症状はなく、健康診断などで背骨の変形や身長が低くなっていることなどを指摘されて気づくケースが多くなっています。

原因

骨粗鬆症は骨の強度が低下することでひきおこされますが、その要因の7割が骨密度の低下、残りの3割は骨質に影響されるといわれています。

骨粗鬆症には原発性と続発性の2つの種類があります。

●原発性骨粗鬆症

とくに原因となる疾患などがなく、おもに加齢や女性ホルモンの低下によってひきおこされます。骨粗鬆症の全体の約9割を占め、一般的に広く知られている骨粗鬆症です。とくに女性は閉経後、骨の分解を抑制するエストロゲンの急速な低下で発症しやすくなります。

●続発性骨粗鬆症

特定の疾患や薬剤の影響などによって二次的に起こるのが続発性骨粗鬆症です。ステロイドなどの薬剤、糖尿病などの生活習慣病のほか、甲状腺機能亢進症やクッシング症候群などの内分泌疾患、吸収不良症候群など栄養に関連した疾患、先天性疾患など原因はさまざまです。

症状

自覚症状がほとんどなく、くしゃみやつまずきなど、わずかな衝撃でもすぐに骨折してしまいます。骨折しやすい部位は年齢によっても違いますが、50歳代頃から手首部分の橈骨(とうこつ)や脊椎の骨の主要部である椎体(ついたい)を骨折しやすくなります。60歳代になると椎体の骨折が増え始め、70歳代にはその割合が急激に増えます。

脊椎の椎体が押しつぶされて骨折すると背骨が変形し、首、肩、腕、腰、消化器、呼吸器など全身に影響を与えることになってしまいます。とくに高齢者の大腿骨(太ももの付け根の骨)近位部の骨折は、寝たきりの原因になることも多く注意が必要です。

検査・診断

公的機関が実施する検診 では、生活習慣に関する問診と測定機器を用いた骨密度の測定が行われます。検査結果で、よりくわしい検査がすすめられる場合があります。

骨質の評価や骨密度測定検査には、エネルギーの低い2種類のX線を使って骨量を測定するDXA (デキサ) 法が標準的に使われます。骨粗鬆症の診断では、背骨の腰に近い 腰椎と大腿骨近位部の2つの部位をDXA法で測定します。

ほかにもQUS法(定量的超音波測定法) や、X線検査、CT検査、MRI検査といった画像検査、血液検査や尿検査による骨代謝マーカーの測定なども行われます。

治療

骨粗鬆症の治療は、骨吸収を少なくする薬(骨吸収抑制薬)、骨形成を助ける薬 (骨形成促進薬)、カルシウムの吸収量を増やす薬(骨・カルシウム代謝調整薬)などの薬を使って行われます。

高齢者の場合は、骨密度向上のための薬剤療法も重要ですが、同時に食事や運動など生活習慣の改善も大切です。骨への負荷がないと骨の強度が弱まるので、骨折予防のためにもウォーキングや筋力増加訓練などが必要です。

薬の服用も運動などの生活改善も、自分の判断で勝手にやめてしまうことがないように、医師の指示に従ってください。

セルフケア

療養中

骨粗鬆症の治療には、バランスのよい食事と適度な運動が効果的です。薬だけに頼らず積極的に生活習慣の改善に取り組みましょう。

骨量を増やすためには食事から栄養素を摂取することが必須です。とくにカルシウムを積極的にとるように心がけましょう。

●摂取したい栄養素

・カルシウム

牛乳などの乳製品、大豆製品、魚介や海藻類、緑黄色野菜など

・ビタミンD

きくらげ、サケ、きのこ類など

・ビタミンK

納豆、ブロッコリーなど

●過剰摂取を避けるべき栄養素

・リン(加工食品)

・ナトリウム(食塩、醤油など)

・カフェイン(コーヒー、紅茶など)

・アルコール(酒)

予防

骨粗鬆症は食事や運動など生活習慣を改善することで予防できる病気です。中高年になってからでも食事や運動などに気をつけて骨密度低下の予防を心がけましょう。カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなどを積極的にとることや、適度な運動の継続や日光浴なども骨粗鬆症の予防につながります。

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監修

東馬込しば整形外科院長

柴伸昌