多発性骨髄腫たはつせいこつずいしゅ
最終編集日:2021/12/21
概要
多発性骨髄腫は形質細胞という血液細胞ががん化する病気です。形質細胞は骨髄でつくられる白血球の一種であるB細胞から生まれ、細菌やウイルスなどからからだを守る抗体をつくる働きをします。
形質細胞ががん化すると骨髄腫細胞となって役に立たない抗体(Mたんぱく)を大量につくるようになり、骨髄腫細胞とこのMたんぱくがさまざまな症状を引き起こします。
ただし初期のうちは症状が必ず出るわけではなく、無症状のまま健診や人間ドックで発見されるケースも少なくありません。
原因
多発性骨髄腫を引き起こす形質細胞の異常は遺伝子レベルで始まっていると考えられていますが、くわしい原因はわかっていません。
症状
正常な血液細胞が産出されなくなるため、貧血を起こす、息切れやだるさを感じる、感染症にかかりやすくなる、出血しやすくなるなどの症状が現れます。高カルシウム血症、腎機能障害、骨粗鬆症などの骨病変、免疫力低下による感染症の罹患なども起こります。
検査・診断
血液検査や尿検査でMたんぱくの有無を確認し、骨髄腫細胞の有無を調べる骨髄検査を行います。さらに骨やほかの臓器の症状を調べるためにX線検査、CT検査、MRI検査、PET検査を行います。
検査結果とあわせて、症状に高カルシウム血症、腎機能障害、貧血、骨病変、感染症などがあれば多発性骨髄腫と診断されます。
治療
多発性骨髄腫と診断されても、高カルシウム血症、腎機能障害、貧血、骨病変、感染症などの症状が現れていない場合は、すぐに治療は行わず経過観察になることがあります。その場合、症状が現れたときに治療の検討をします。
一般に治療は、抗がん剤による化学療法です。最近は従来の抗がん剤に加え、いろいろな分子標的薬が開発され、効果を上げています。患者自身の造血幹細胞を使った自家末梢血幹細胞移植を併用した化学療法も行われています。
セルフケア
療養中
術後は化学療法の副作用による体力および免疫力の低下に注意が必要です。術後も定期的に通院して、副作用の軽減や再発の防止などに留意するようにしましょう。
とくに感染症には注意が必要です。手洗い、うがい、マスクなどで感染対策を行ってください。発熱やせき、息切れ、胸痛などが現れたら主治医に相談してください。
病後
術後は化学療法の副作用による体力および免疫力の低下に注意が必要です。術後も定期的に通院して、副作用の軽減や再発の防止などに留意するようにしましょう。
とくに感染症には注意が必要です。手洗い、うがい、マスクなどで感染対策を行ってください。発熱やせき、息切れ、胸痛などが現れたら主治医に相談してください。
監修
寺下医学事務所医学博士
寺下謙三